Niwakiの道具を長持ちさせる、ちょっとしたひと手間
まずは「なぜお手入れが大事なのか」からお話ししましょう。
きれいで切れ味のよい道具は、作業がぐっと楽になりますし、植物にもやさしく、余計なダメージや病気の広がりを防げるんです。そして何より、道具が長く使えるようになります。ちゃんとお手入れしてあげれば、自分よりも長生きするかもしれません。いつか誰かに受け継がれる存在になるかもしれませんね…なんて、ちょっと話がそれました。
さて、次は「どうやって?」という話。これは少し説明が必要ですが、責任あるガーデナーの心得に沿って、ステップにまとめました:清潔に、鋭く、守って保管。
それぞれ、実際にどうすればいいのか見ていきましょう。
道具を清潔に保つ
刃物を研ぐ前に、まずはしっかりとお掃除から。ここで活躍するのが Niwaki クリーンメイト。
簡単に言えば、サビやヤニをこすり落とすための消しゴムのようなアイテムです。
クリーンメイトは濡らして使うので、水を入れた容器をそばに用意しておきましょう。
あとは、剪定ばさみや刈込ばさみ、ナイフなどにこびりついたサビやヤニ、ベタつき汚れをごしごしとこすって落とします。ホリホリにも使えますが、泥や土がついている場合は、先にワイヤーブラシなどでざっと落としておくとスムーズです。
刃をこすりながら、クリーンメイトが削れて出てくる汚れの“かす”は、濡れた布でこまめに拭き取りながら作業を続けてください。
クリーンメイトはやや研磨力があるので、ピカピカに磨かれた仕上げの道具に使うと、表面が少し曇ることがあります。その点はご注意を。
刈込ばさみなど大きめの刃物を掃除する時は、作業していないほうの刃を古い布などで巻いておくと、手を守れて安心です。
サビやヤニを落としたあとは、必要に応じて消毒をしておくのもおすすめです。植物同士、あるいは庭どうしで病原菌が移るのを防ぐことができます。とくにプロの方には大事なポイントですね。
※ちなみに、消毒液やイソプロピルアルコールは取り扱っておりません
おうちでできる道具の研ぎ方
まずは剪定ばさみからはじめましょう。Niwakiの剪定ばさみはすべて「バイパスタイプ」です。これは、鋭い刃がもう一方の“バイパス”(明らかに刃ではない側)にぴったりと沿ってスライドする構造のこと。
このバイパス側は絶対に研いだり、形を変えたりしないでください。 砥石は刃のある側にだけ使いましょう。
次に、刃をよく観察して、小さな欠けや段差がないか確認します。もし刃に大きめの傷がある場合は、ツインダイヤモンドファイルで軽くならすところからスタート。
※ファイルは使いすぎ注意。刃の形や角度をなるべく変えずに、あくまで表面の大きなバリや欠けを取るイメージで。
その次は、砥石の出番です。砥石は使う前に数分水に浸けてください。泡が出なくなったら準備完了です。
Niwakiでは3種類の砥石(粗さ=グリット)を販売しています
• #220(粗め):刃がかなり傷んでいるときの最初の調整に
• #1000(中くらい):ほとんどの方にちょうどいい、定番の仕上がり
• #3000(細かめ):最後の仕上げに。ツヤっとした切れ味に
研ぎ方のポイント
詳しい手元の動きは下の動画を参考にしていただくとして、ここでは流れを簡単にご紹介します:
1. 砥石のくぼんだ面を使って、剪定ばさみの外側・ふくらんだ面(刃のある側)に沿わせる
2. 約15度の角度を意識しながら、スイープするように滑らせて10〜20回研ぐ(刃全体にまんべんなく)
3. 終わったら裏返して平らな内側を見せる。
この面は研ぐ必要はありませんが、平らな砥石の面を1〜2回軽く当てて、バリを取ると完璧です
4. 最後に紙をちょっと切ってみて、仕上がりにうっとりしてください
刈込ばさみなどの直線的な刃物は?
この場合は砥石の平らな面を使って、**刃の外側(見えている面)だけを研ぎます。
刃の内側(刃を閉じた時に内側に隠れる面)は、バリ取りとして最後に1回こする程度で十分。
こちらも詳しい動きは動画でJakeが丁寧に解説しているのでぜひチェックしてみてください。
最後は仕上げのオイルケア
研ぎ終わったら、椿油(カメリアオイル)で刃を保護しましょう。
直接ボトルから塗っても、オイルディスペンサー(フェルトペンのような形)で塗ってもOKです。
※WD-40、自転車用オイル、オリーブオイルなどは使わないでください。 道具を傷める恐れがあります。
余分な油を布で軽く拭き取れば、清潔で鋭く、しっかり保護された道具の完成です!